ある日母から連絡があり、「子供達のために何か残せるものをしたいから、人形劇を始めるんだ」という話を聞いたのは五年前。
私は二度目の世界一周をしている最中で、ラオスにいた時だったと思います。
今まで母には何をするにも否定をされたことがなかったので、「良いんじゃない。応援するよ。」と伝えると、母は「合流して人形劇してもいい?」と。
なんでも、私が世界一周中にスラムやストリートキッズの子供達との交流を見聞きしていたので、自分でもずっと何かできることをしたかったとのこと。
「良いけど、ラオスを離れてこれからミャンマーへ行くよ」と伝えると、すぐに一人でミャンマーに飛んできました。
写真はボロボロのバスを乗り継いだ先にバイクタクシーを捕まえ、ピンウーリンという田舎にある目的地の孤児院にたどり着いた母。なんで初日からこんなに現地人感が出ているのかは定かではありませんが、いつも環境を全力で楽しむ母から、今までたくさんのことを学んできました。
「モーモタロサンモモタロサン♪」と自然に口ずさむようになった孤児院の子供達
母が行う人形劇ももたろうは、みなさんが知っている日本昔話の桃太郎とは少し違い、おじいちゃんとおばあちゃんに焦点を当てた物語。
ひょんな出会いから家族になり、おじいちゃんとおばあちゃんの愛を一身に受けてとても立派な子に育ったももたろう。最後ももたろうは、鬼さえも許し、おばあちゃんが持たせてくれた残ったきび団子さえも鬼に分けてあげるのです。
暴力的な部分を排除することが目的だった訳でなく、優しさのバトンを繋いでいこうとするももたろう中には確かにおじいちゃんとおばあちゃんの愛情と優しさが生きていて、なんだかすごく素敵だなと思いました。
「大事なのは、お母さんやお父さんがいることではなくて、あなたを大切に思ってくれる人の存在がいること。あなたは愛される存在なんだよ。生まれてきてくれてありがとう。」
この人形劇には、そんなメッセージがこもっています。
日本を代表する昔話に手を加えることで批判されたり怒られているところも見たことをありますが、私はこのももたろうの話が大好き。
その後自費でとんでもない量の絵本まで作ってしまった母ですが、三年前に体を壊し、札幌から私のいる岩内町まで移住し、岩内でも活動をするようになりました。
今やももたろうだけではなく、色々な昔話を題材に日本各地を仲間たちと手作りの人形を使って人形劇をしている母ですが、この度コロナの影響で「家にいても楽しめるように」とこの度Youtubeをはじめました。
チャンネル名はももプロTVです!
全て撮影は岩宇で行っているので、「あ!!」というポイントがたくさん。
そしてなんと撮影は共和町地域おこし協力隊の保田さんも協力してくれました。町をまたいで、全力でお手伝いをしてくれるだけでなく自身も楽しみながら手伝ってくれた保田さんには感動しっぱなしでした。
そして保田さんが北海道新聞の久慈さんに声をかけてくださったらしく、すごく素敵な記事にしてくださいました。感謝です。
笑顔のウイルスがたくさん広がっていきますように〜
最後に私の好きな絵本のももたろうのあとがきを。
絵本は無料ですので、欲しい方いたら連絡くださいね〜。
読んでくださりありがとうございました〜。
ももたろうプロジェクト
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